大切な家族であるワンちゃん・ネコちゃんを、生命・健康を脅かす感染症から守るために予防接種を受けましょう。
ワンちゃんには、狂犬病の予防注射とその他の伝染病に対する混合ワクチンが必要です。フィラリアの予防も毎年必要です。
ネコちゃんにも、定期的に混合ワクチンを接種することで、感染症から守ってあげましょう。
予防接種には、6種混合ワクチン、10種混合ワクチン、狂犬病予防注射があります。またフィラリア症は、シーズン中1ヶ月に1度お薬を飲ませることで予防します。
代表的なワンちゃんの感染症
狂犬病
発症すると死亡率100%の恐ろしい病気。それが狂犬病です。
唾液中の狂犬病ウィルスが傷口から浸入し、神経、リンパから中枢神経へと感染します。
最初は食欲が落ち、よだれをたらし、挙動不審などの症状がみられます。
発症すると凶暴になり、むやみに噛みつくなどの症状がでます。
日本では昭和31年を最後に狂犬病の発生は見られていませんが、世界的に見れば発生の多い病気です。
狂犬病予防接種は、法律により年一回の接種が義務付けられています。
犬パルボウイルス感染症
激しい嘔吐・下痢を起こし、食欲がなくなり、急激に衰弱します。
重症になると脱水症状が進み、短時間で死亡することがあります。
伝染力が強く、死亡率の高い病気です。
犬ジステンパー
感染すると、高熱・目やに・鼻水が出て、食欲不振になるなど、消火器・呼吸器系に異常が現れます。
さらに、病気が進むと神経系がおかされ、マヒなどの後遺症が残る場合があり、死亡率の高い病気です。
フィラリア症(犬糸状虫症)
フィラリアという寄生虫が、蚊を介して心臓に寄生してしまう病気です。
既にフィラリアに感染している犬の血を蚊が吸うことにより、フィラリアの幼虫が蚊の体内に入り、そこで成長します。そして、この蚊が他の犬を刺すときに、フィラリアを感染させてしまうのです。
感染したフィラリアは愛犬の体内でさらに成長し、心臓に住みついて新たな子供を産みます。
ワンちゃんの症状としては、やがて息が荒くなり、咳をしたり、腹水でお腹が膨らんできたりします。そしてついには失神し、生命を落としてしまうこともあります。
代表的なネコちゃんの感染症
猫汎白血球減少症
猫パルボウィルスによる感染症で、白血球が減少し、食欲不振・高熱・嘔吐・下痢といった症状が出ます。
下痢により、激しい脱水症状にもなります。
体力の無い仔猫などは、1日で死んでしまうこともある恐ろしい病気です。
猫カリシウィルス感染症
初期症状は、クシャミ・鼻水・発熱といった、いわゆる「カゼ」ですが、症状が進むと舌や口周辺に潰瘍ができることがあります。
ときには急性肺炎を起こし死亡することもあります。
猫ウイルス性鼻気管炎
このウイルスに感染した場合、目・鼻・口などに症状が出るのが特徴です。主に接触感染が原因で、猫のよだれ・鼻水・クシャミなどから感染します。
感染している猫に触れた人間が他の猫に触れることでも、間接的に感染する場合がありますので、他の猫と接触する可能性がある場合は、あらかじめワクチン接種することをおすすめします。
ノミ・ダニの予防
ノミ・ダニは日常生活の場にいつも存在しているため、予防をおこたると簡単に寄生されてしまいます。
身体の痒みだけでなく、お腹の寄生虫など他の病気を媒介する原因にもなり、人に感染するおそれもあります。
地域によりますが、春先から秋にかけてはダニ・ノミが活発化しますので、月に一度予防をすることをおすすめします。
また、ブラッシングやシャンプーで常に清潔にしてあげることが大切です。